バーベキューと言えば、単に肉や魚を網や鉄板で焼くだけでしょ?
というイメージを持つかもしれない。
否、南アフリカ料理はそれだけでは言い尽くせないバーベキュー文化がある。
具体的なレシピを述べる前に、簡単な文化的背景を述べる。
南アフリカではなぜバーベキュー文化が発展したか?それは簡単である。
初期の入植者達が、未知の土地を切り開く際に、現地で野生生物の肉を使った食事をする必要があったからである。
ブラーイのレシピを見ると面白いことに、牛や豚をそのまま焼く一方、ワインやマスタードでマリネするなど、どこか先進国の香りも残している。レシピをひとつずつ見て行けば、古き開拓の時代が感じられるかもしれない。
特徴:各国の影響
南アフリカの料理は、様々な国・地域の影響を受けている。
ポルトガル : 1488年に喜望峰へ到着。ペリペリチキンが有名。
オランダ:1652年に東インド社の中継基地としてケープ植民地を設立。ポットジェコ。
ドイツ人:ソーセージを持ち込んだため、現在はボーアウォースなどが有名。
イギリス:18世紀末にケープタウンを占拠。現在の南アフリカのベース。
インド:イギリス人に連れてこられたインド人がインド料理を伝えた。また隣接する国にはナミビア(旧ドイツ植民地)、モザンビーク(旧ポルトガル領)と異文化であり、そこからの影響も少なからずある。
その他、ワニ、ダチョウ、スプリングホックといった野生生物の肉を使った料理も多い。ちなみにヨハネスブルグといった空港では、これらの肉の缶詰をお土産として購入可能。
使用する調理器具
・POTJIEKOS (ポットジェコ)
オランダ人が入植した頃(17世紀)に持ってきた、ダッチオーブンのような分厚い蓋つき鉄j製鍋。
ダッチオーブンと違うのは、三本脚ということか。焚火でも使用可。
・PAELLA (パエリヤ)
ご存じスペイン料理の鉄板だが、南料理はbraaiで使われるため、煙でいぶされる点少々違う。
レシピを見た感じサフランも使っているが、ソーセージとか混ぜる等、少々肉肉しい模様。
代表的料理
・tamatiebredie(タマティブレディ: tomato bredie)
トマトベースのシチュー。マトン肉をシナモン、カルダモン、ショウガ、クローブ、チリで煮込む。
オランダが起源で、bredieは現地語で「シチュー」の意味。
独特な食材
・waterblommetjie(ウォーターブロッメジェ)
日本名ではキボウホウヒルムシロ。ダムの底に生える。
ラム肉、waterblommetjies、玉ねぎ、ジャガイモ、塩・コショウでシチューにする。
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